エムスリー株式会社は現在、遠隔読影とAIを組み合わせ、胸部X線検査における見落としを防ぐ事を目的とした「医療安全ソリューション」プログラムの提供を行っている。このサービスは、医療機関の通常診療で撮影された胸部X線検査画像を自動的にクラウドデータセンターに送り、放射線科専門医と画像診断支援AIが34項目以上の所見をチェックし、5段階で判定（所見なし～担当医が見落とす可能性がある所見あり）した上で、見落としの可能性がある症例のみレポートを作成し、フィードバックするという仕組みである。

本稿では、この医療安全ソリューションプログラムを2022年6月からパイロット導入した倉敷中央病院の利用結果を紹介する。同院の感染症内科医であり医療安全統括責任者である橋本徹氏に、医療安全への取り...