2025年11月1日(土) m3.com AI Lab (エムスリーAIラボ 事務局)
大日本印刷(DNP)と公立大学法人横浜市立大学 放射線診断学の研究グループは、共同で「画像診断支援AIを活用した胸部X線画像による肺癌スクリーニングの研究」を立ち上げた。これは、医療現場における医師不足と、2024年4月に施行された「医師の働き方改革」に伴う時間外労働の上限規制という喫緊の課題に対し、限られた医療リソースを持続的に活用する方策を探るものだ。特に、がん検診におけるX線画像の読影、すなわち検診読影の分野で、AI技術が医師の負担軽減と業務効率化にどれだけ貢献できるかを検証することが研究の主要な狙いである。
国内では、肺がん検診に胸部X線画像が用いられており、厚生労働省の指針では「2名以上の医師による二重読影」が推奨されている。この二重読影体制は、診断の確実性を高める上で非常に重要だが、検診読影を担...