2025年10月20日(月) m3.com AI Lab (さいとかいん)
ある日、90代の担癌患者さんが食思不振を主訴に救急外来を受診した。全身状態は不良だが、所見がいまひとつはっきりしない。このような場合は肺炎も鑑別診断であり、胸部X線を撮影したのだが、肺炎像は明らかではない。結局のところ、食思不振の原因もよく分からず、再度身体診察に立ち返ることにした。
すると、腹部が板状硬であることに気がついた。そこで、胸部X線を見直すと、両側横隔膜下に広範な透亮像があるではないか! 1回目の読影で大量のフリーエアを見逃していたわけである。通常は “わずかなフ...