2025年9月21日(日) m3.com AI Lab (エムスリーAIラボ 事務局)
超高齢社会の進展と医療需要の増大を背景に、薬局の役割は大きく変化している。厚生労働省が2015年に策定した「患者のための薬局ビジョン」では、薬局・薬剤師の業務を「対物中心」から「対人中心」へとシフトさせることが掲げられ、薬剤師にはより高度な専門性を発揮した患者対応が求められている。このような状況下、日本調剤は株式会社サイバーエージェントの子会社であるMG-DXが提供する医療AIソリューション「薬急便 遠隔接客AIアシスタント」と「薬急便モバイルオーダー」を導入し、薬剤師の業務効率化と患者の利便性向上を目指す新たな取り組みを開始した。
このシステムは、東京都江戸川区の日本調剤南小岩薬局に試験的に導入されており、その核心はAIによる無人受付と遠隔での服薬指導にある。まず、AIエージェントが患者の来局時に自動で受付を行う。新規患者...