2025年9月19日(金) m3.com AI Lab (The Medical AI Times)
大腸がんの診断、治療、予後予測において、分子学的評価は極めて重要である。これまでの研究では、ヘマトキシリン・エオジン(HE)染色からKRAS変異など特定の遺伝子マーカーの変化を予測するモデルが存在したが、それぞれのモデルを個別にトレーニングする必要があり、多大な労力を要していた。今回、The Lancet Digital Healthにおいて、トランスフォーマーを用いて大腸がん病変のHE染色標本から複数の遺伝子変異を同時に予測するマルチターゲットモデルが発表された。
研究チームは、7つのコホートから得られた大腸がん患者1,912名のHE染色全スライドをデジタル化し、多数のバイオマーカー(マイクロサテライト不安定性(MSI)、ハイパーミュテーション、BRAF、...