1. m3.com
  2. AI Lab
  3. 終末期の患者意思を救急医療現場に共有、ICT活用で実現へ

終末期の患者意思を救急医療現場に共有、ICT活用で実現へ

2025年8月27日(水)    m3.com AI Lab (エムスリーAIラボ 事務局)   

インターネットイニシアティブ(IIJ)は、内閣府の公募事業「令和7年度 先端的サービスの開発・構築及び規制・制度改革に関する調査事業」において、「終末期の患者の意思を尊重する事前指示書の確立に向けた調査事業」が採択されたと発表した。この事業は、スーパーシティ型国家戦略特区に指定された茨城県つくば市を実証地域とし、重い病を持つ患者の意思を明確にし、それを救急搬送を含む医療現場で適切に共有する仕組みの構築を目指すものだ。高齢化が進む日本社会において、終末期医療のあり方は喫緊の課題となっている。特に、救急搬送時に患者本人の意思が把握されず、本人が望まない生命維持治療が行われるケースが問題視されていた。さらに、救急搬送件数の増加は救急隊員の業務負担を増大させており、限られたリソースの中で迅速かつ適切な対応が求められている。

今回の調査事業は、筑波大学附属病院と連携し、IIJが提供するICTプラットフォーム「IIJ電子@連絡帳サービス」を基盤として進められる。このサービスは、在宅医療や介護に関わる専門職同士が情報連携...