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順天堂大学、高性能医療支援AIシステムを開発

2025年7月6日(日)    m3.com AI Lab (エムスリーAIラボ 事務局)   

順天堂大学大学院医学研究科放射線医学の和田昭彦准教授らの研究グループは、患者のプライバシーを保護しながら、クラウド型AIに匹敵する高性能な医師の診療支援AIシステムの開発に成功した。このシステムは、放射線科医が日々対応する造影剤に関する問い合わせ業務を支援することを目的としており、検索拡張生成(RAG)技術を用いたローカル展開可能な大規模言語モデル(LLM)を開発した。これにより、従来8%あった不正確な応答生成(ハルシネーション)を完全に除去し(0%)、さらにクラウド型AIよりも高速な応答(2.6秒 vs 4.9-7.3秒)を実現した。

この成果は、医師の業務負担軽減と患者プライバシー保護を同時に達成する新たな医療AI導入の道筋を示すものとして、npj Digital Medicine誌に2025年7月2日付で公開された。