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希少遺伝性疾患の表現型診断における最新AI研究

2025年7月1日(火)    m3.com AI Lab (The Medical AI Times)   

希少疾患は患者数が極めて少ないため、臨床経験やデータが不足し、約70%の患者が未診断のまま診断の迷宮に陥っている。従来の機械学習や深層学習は多数のラベル付き症例を前提とするため、希少疾患には適用が困難だった。そこで米ハーバード大学の研究チームは、知識グラフと偽患者データを活用した少数例学習モデル「SHEPHERD」を開発し、npj Digital Medicineでリリースされた。患者の臨床所見と候補遺伝子を入力すると、遺伝子探索、類似患者検索、新規疾患特徴付けを一挙に実行し、未知の疾患にも対応可能な診断支援を目指している。

SHEPHERDはまず疾患・遺伝子・表現型の関係を表現した知識グラフ(知識の地図)を自己教師ありで学習し、その後20万超のシミュレーション患者で微調整。外部評価では、複数の原因不明疾患データベー...