近年、医療機関を標的としたサイバー攻撃が増加しており、特にランサムウェアによる被害が深刻化している。診療システムが停止し、電子カルテが閲覧不能になるなど、医療提供体制に大きな影響が出る事例も報告されており、もはやサイバー攻撃は他人事ではない状況にある。情報処理推進機構（IPA）の調査でも、組織向けの「情報セキュリティ10大脅威」でランサムウェアが長年上位を占めており、中小企業を含む多くの組織が標的となっていることが明らかだ。

こうした背景を踏まえ、情報処理推進機構（IPA）は、医療機関がセキュリティインシデント発生時に適切に対応できるようになるための「セキュリティインシデント対応机上演習」教材を公開した。この教材は、...