その患者さんは他院で不妊治療を受けられ、クロミッドによる排卵誘発により妊娠が成立。すでに子宮内に胎嚢が確認できていた。居住地の近くの医院で制吐剤、胃粘膜保護剤、漢方薬の処方を受けている。その後、胃痛と下腹部痛があり腹部を伸ばすと痛いので屈位で過ごしているといった状態で様子を見ていたが、めまいや冷や汗があり当科を受診してきた。

腹部の触診で心窩部と下腹部に圧痛があり、反跳痛を伴っていた。内診では、後腟円蓋に強い圧痛を認めた。経腟超音波検査では、子宮内に19.72㎜の胎嚢を1個認め、内部に6.0㎜の胎芽を認め心拍（＋）で...