日本生理学会が国立京都国際会館（京都市）にて2023年3月14日から16⽇にかけて開催した「日本生理学会 第100回記念大会」で、名古屋大学大学院理学研究科の岩見真吾氏は「数理モデル駆動型の未病研究-不均一性と層別化-」と題した発表を行った。同講演では、岩見氏らが行った新型コロナウイルス感染症（COVID-19）症例の層別化による治療反応性の事前予測に関する研究について報告があった。

岩見氏らは、患者の状態が健康状態と疾病状態との間を推移する際に、一方から他方に遷移する点を臨界転移点として、病態進行に伴い健常状態から臨界転移点に到達する直前を未病状態、治療経過に伴い疾病状態か...