2021年1月6日(水) m3.com AI Lab (松村雅代)
今回は、統合失調症に対するVR治療についてお伝えします。カナダのUniversity of Montrealの研究チームは、「幻聴アバター」を作成し、患者がアバターとやり取りをすることにより症状を改善することを目的とした治療法を開発しています。本人が抱える問題を、アバターという形で外在化するというアプローチであり、注目されます。「アバター療法」の内容と現時点での奏効率の可能性、そして課題についてお伝えします。
統合失調症は、幻覚や妄想という症状が特徴的な精神疾患です。発症は10代後半から30代が多く、有病率は1%と言われています。聴覚性言語幻覚(auditory verbal hallucinatio...