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染色不要の「デジタル生検」

2020年6月4日(木)    m3.com AI Lab (荒川友加理)   

米イリノイ州がんセンター所長のロヒト・バルガバ氏が率いる研究グループは、赤外線測定と高解像度の可視光画像、そして機械学習アルゴリズムを組み合わせた「ハイブリッド顕微鏡」を開発し、従来の病理学の技術を超えたデジタル生検を可能にした。しかもこのハイブリッド顕微鏡は、最先端の赤外線顕微鏡よりも優れた性能を発揮することがわかった。この研究結果は、『Proceedings of the National Academy of Sciences』に掲載された。

組織病理学では、病理医が顕微鏡で細胞の形状とパターンを見られるよう、染色している。ただし、がんを正常組織と区別したり、腫瘍の境界を特定したりすることは難しく、多くの場合、診断は主観的なものにとど...