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腹部CTデータから心疾患リスク評価、従来よりも高精度で

2020年4月14日(火)    m3.com AIラボ (小野賢児)   

国立衛生研究所(NIH)とウィスコンシン大学の研究チームは、腹部CTスキャンデータから得られる大動脈石灰化、筋肉密度、内臓脂肪と皮下脂肪の比率、 肝臓密度、脊椎密度を定量指標とした「CTバイオマーカー」を用いた心血管(死亡を含む)リスク評価が、従来の冠動脈疾患の発症を予測するスコアであるFRS(Framingham risk score)や、体重と身長の関係から算出されるBMI(Body Mass Index)よりも有効であることを発表した。研究成果は2020年3月2日、『The LANCET Digital Health』に「Automated CT biomarkers for opportunistic prediction of future cardiovascular events and mortality in an asymptomatic screening population: a retrospective cohort study」として公開された。

今日では、米国だけで毎年8000万件以上の身体CTスキャンが行われている。しかし、心疾患等のリスク評価のためにはCTスキャンは使用されておらず、体組成に関する貴重な解剖学的情報は見落とされていた...