2020年1月27日(月) m3.com AI Lab (荒川友加理)
甲状腺結節は極めてありふれたものであり、体内に存在する人の割合は67%にのぼる。甲状腺結節の大部分はがんではないため、何らかの症状を引き起こすことはない。しかし現在、その結節ががんであるかどうか不確実な場合、結節の対処法を説明したガイドラインは限られている。そこで、現在では結節が疑わしいと思われる場合は、超音波検査により、針生検を行うかどうかを決めている。しかし、針生検によってわかるのは、あくまで“覗き穴”からみた結節の姿であり、全体像はわかりにくい。そのため、このような生検では結節が悪性なのかどうか、確定できない場合がある。
針生検ではっきりとした結果がわからない場合、さらに遺伝子検査を行えば、悪性甲状腺がんに関連する特定の突然変異または分子マーカーの存在を同定することができる。こうして結節がハイリスクマーカーまたは...