近未来の医療者像【前編】―医療者の能力として重要でなくなること

2020年1月23日(木)    m3.com AIラボ (尾藤誠司)   

本連載ではこれまでAI/IoTが社会実装された状況における健康のかたちやヘルスケアのかたちなどについて論考を続けてきました。おそらく、私たち人類がこれからの時代において「健康の問題」としてとらえる事象は大きく変化していくと私は考えています。そして、健康の問題の内容が大きく変化するなら、おのずとその問題を専門家として取り扱う医療専門職の在り方も大きく変わっていくと予想します。本稿では、AI/IoTにおいて医療専門職の在り方がどのように変化していくのか、さらには、その上で医療専門職がさらに身に着けていかなければならない労力はどのようなものなのかということについて論考したいと思います。特に、医療の専門家の中でもとりわけ「医学」に重点を置いた専門家である医師の在り方を中心に話を進めます。

この世界には「専門家」として社会経済に参入している人たちがたくさんいます。代表的な専門家としては弁護士、弁理士、証券マン、学校の教員などが想起されます。そして、おそらく医師はその中でも典型的な専...