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医師と患者の「共通用語」をUXから考える―西村邦裕の「未来の医療のデザイン」(3)

2020年5月28日(木)    m3.com AI Lab (西村邦裕)   

未来の医療のデザインとして、情報技術が臨床の医師の先生に役に立つ事例として、がん遺伝子パネル検査自体を第1回、その中での情報技術の活用を第2回で紹介した。今回は、情報技術の活用の上で重要になるUX(ユーザエクスペリエンス)について、紹介を行う。医療における最終的な受益者を考えてみると、患者さんとそのご家族、その周りの人だろう。その際の、全体としてのUXを考えていくことも今後、益々必要になるのではないだろうか。医療の場合、単純化すると医療者側の視点と患者側の視点が2つある。そこで、患者側から見た医療のUX、医療側から見た医療のUXをそれぞれ考えてみよう。

UXは、デザインやサービス開発の際に利用される言葉で、ユーザ、つまり利用者が製品やサービスを通じて得られる体験全てを指す言葉だ。よくUI(ユーザインタフェース)と一緒に使われ、UI/UXと呼ばれ...